TOP >> 関東支部発足にあたって Last updated on July 15, 2006
 
2006 7
大学英語教育学会(JACET
 関東支部会員の皆様
関東支部長     
石 田 雅 近  
(清泉女子大学)
関東支部発足にあたって
 
 2005年5月まで関東甲越地区の運営委員長を務めておられた神保尚武先生が副会長に就任されたのに伴い、はからずも不肖私が関東支部長に選出されました。副支部長の中野美知子先生とご一緒に関東支部の教育研究活動と運営が滞らないことを念じつつ、及ばずながら責務を果たしたいと願っております。

 関東支部の設立が決定されるまでには多くの議論が重ねられてきました。まず、2003年12月に6支部長と本部の担当理事で構成されたJACET将来構想委員会の第3次(2003年度)第2回会議が開催され、学会組織に関する慎重なる協議の結果、2004年度4月から暫定名称の「関東甲越地区」が立ち上がり、運営委員会が組織されました。その後、2年間の移行準備期間を経て2006年度4月より正式に「関東支部」と名称を改め、JACETに第7番目の支部が発足するに至りました。これにより関東支部は関東地区(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨の1都8県)に勤務または在住する1,000名を超える最大規模の支部になりました。

 関東支部発足までにはさまざまな準備が必要でありました。これまで縁のなかった「支部規約」を具体化する必要に迫られ、全国6支部と調整を図りながら組織検討委員会を中心に作成することから始まりました。その結果、6支部同様、関東支部でも独立した研究活動を行うとともに、その円滑な運営を図るために支部役員等の規定を含む13条からなる「支部規約」が出来上がりました。この規定内容に関して、特に関東地区会員の皆様にご理解いただきたいことをここであえて特記させていただくならば、関東支部発足以前は本部に所属していた関東地区の会員は、すべて「関東支部」に所属するという点に絞られるでしょう。

 いろいろな経緯があましたが、ともあれ「関東甲越地区」に移行した2004年度には地区大会を開催しましたが、2005年度は、支部発足に向けて事務処理等の本部との切り分け等を含めた準備作業を優先させなければならず、地区大会は行いませんでした。しかし、今年度は記念すべき支部発足第1回大会を、6月25日(日)に早稲田大学において開催することが出来ました。大会テーマは「大学英語教育の再編−求められるリメディアル教育−」とし、基調講演には独立行政法人メディア教育開発センター小野博教授による「日本人の英語基礎学力の低下の現状と大学における改善策」でありました。大会掉尾の全体シンポジウムでは、基調講演を受けて「なぜ英語力は低下したのか」を中心に、中学校、高校、予備校、大学教員による現状報告・分析を踏まえて、英語教育の問題の核心に迫る論議が行われました。本大会では、研究発表16件、招待講演1件、シンポジウム3件、ワークショップ1件、賛助会員発表2件があり、参加総数も224名に及び、成功裡に終了しました。これも一重に、大会運営委員・実行委員各位の献身のみならず、支部発足に向けてご支援くださった多数の方々のお陰によるものと感謝申し上げております。

 関東支部発足第1回大会の開催を機に、支部活動の発展を期すために検討すべきことが明らかになりました。従来からの本部の活動を損なわないように配慮しながら、支部としての研究・運営活動も更に充実して行く必要があります。本部と支部の両者の運営の切り分けについては、今後解決すべき課題も少なくありません。当面は、本部と支部の役員を兼務していただく関東支部所属の方々が出ることも十分予想されます。本部と関東支部の役員をそれぞれ数年程度で交代し、仕事の分担を明確化しながら、研究活動に支障をきたさないシステムを整えることが喫緊の課題でありましょう。

 JACETは、今後とも日本の英語教育の前進に向け、その根幹に係わる実践研究を重ね、アジア近隣諸国のみならず世界の外国語教育や応用言語学の諸学会と協力しながら、活動を拡大充実させて行かなければなりません。関東支部の発足を契機に、全国会員諸氏の一層のご支援をお願い申し上げます。